奥出雲町の自然を楽しみながら生きる。
こんにちは!
移住・定住コーディネーターの磯田です。
今回は、出雲市から奥出雲町に移住され、農業や野草を使ったお料理を楽しむ西田真衣さんにお話を伺ってきました。
―西田さんは、どうして奥出雲町に移住しようと思ったんですか?
主人が、奥出雲町のパンフレットを家に持って帰ってきて、それを見たら「ごはんがおいしそうだし、自然がすごく豊かなところなんだな」という印象を受けました。
それからは、休みの日になると、奥出雲。仕事をして、奥出雲。とよく足が向くようになりました。
「奥出雲に住めたらいいな」という気持ちで、まち・ひと・しごとセンター奥サポに問い合わせ、空き家情報一覧を見ていたら、すごく大きないい家が載っていました。「見に行くだけ行ってみようよ」と主人に声をかけ、実際にその空き家を見たら、すっごく良くて気に入り、ここに住もうと決めました。主人の方が、即決しました。
―奥出雲町でどんな暮らしをしていますか?
あぜ道で息子とタンポポを摘んでタンポポシロップを作ったり、
月見草と間引き菜の胡麻和えなど、季節の野草を食事に取り入れています。
お隣の方が「ここは除草剤をまいてないから好きなだけ摘んでいくだわ~」と言ってくださったので、安心して野草を摘んで、お料理に使っています。
タンポポシロップ。ヨーロッパではLa Cramaillotte(クラマイヨット)と呼ばれ、風邪の時にお茶に入れて飲むそうです。
野草のクッキー。彩り豊かでかわいい♪
奥出雲町には雲太という大きくて肉厚な椎茸があるんですが、夫がそれを箱買いしてきたので、「雲太入り酒粕クッキー」を作りました。酒粕は、町内にある老舗酒造〝簸上清酒〟のものを使っています。簸上清酒の酒粕を入れると、まろやかな味になります。
都会は、ものを買ってきて食べるというのが当たり前になっているけれど、息子のためにも「食べること」というのは畑や田んぼの延長線にあるということを教えたくて、米づくりを始めました。
今、私も学んでいる途中ですが、息子には「自然の中に食べ物がある」ことを体感してほしいと思っています。
除草の為に田車を押している主人です。最初は農業にあまり関心を持っていなかった主人ですが、私や息子が楽しそうに田んぼや畑の野菜を育てているのを見て、今では誰よりも楽しそうに農業をしています。
―ご近所さんとのお付き合いはどうですか?
空き家バンクで見つけた一軒家を借りているんですが、そこの大家さんと親しくさせてもらっています。
野菜の作り方や、お米の育て方などを教えてくれ、私たちのやりたいことを応援してくださっています。
息子を孫のようにかわいがってくれ、飼っておられる牛やヤギとのふれあいで、日々楽しそうに成長してくれています。
日中、息子が泣き叫ぶこともあるんですが、それを聞くだけでも癒されると言ってくださる近所の方もおられて、ここに移住してきて繫がりが持てたおじいちゃんおばあちゃんが、すごく温かい目で見てくださっていることに感謝しています。
―これからの奥出雲町での暮らし方や、やりたいことをおしえてください
ご近所さんが、「今日これ採れたから」とか「ちょっとしかないけどどうぞ」と言って自分の畑で採れたものを、自然に人にあげられるんです。それってすごく豊かなことですよね。その豊かさを、自分ひとりでひとりじめしておくのは本当にもったいないと思うので、それをみんなで分かち合える場所、築ける場所にしたいです。イベントを開いたり、一緒に農業をして、みんなが集まれるような場所にしたいです。