焼きたてパンを全身で感じられる空間に
佐藤勉さん
今回は、昨年横田でパン屋さんをオープンされた佐藤さんにお話を伺いました。
プロフィール
佐藤勉(さとうつとむ)さん
雲南市木次町出身
全国各地でお仕事をされた後、平成元年に雲南市木次町にあるサンセイ電機株式会社へ入社。
平成30年に退職し、開業に向け松江のパン屋さんで2年間修行を積む。
令和3年6月から改装し、9月「GASENDO」オープン。
奥出雲に来ることになったきっかけを教えてください。
『ギャラリー画仙堂』に出会ったことがきっかけでした。
開業するなら、出雲市か雲南市または奥出雲町あたりで考えていました。
「賃貸ではないこと」、「大通りに面していないこと」、などの条件で探していたのですが、そんな条件に当てはまったが、この『ギャラリー画仙堂』でした。
画仙堂のオーナーの思いが感じられる素敵なお店で、すぐに気に入りました。
初めての土地は不安ではなかったですか?
もちろん、知り合いがいないことや専用駐車場がないことなど不安要素はありました。
ただ、不安要素よりも「いいな!」と思った直感を大切にしたかったです。
何かを選ぶ時には、自分自身の経験からくる感覚と、「納得できているか」ということを重要視しています。
また、奥出雲で出会った人達の雰囲気が良かったです。
不動産屋さん、オーナーさん達と出会っていく中で「いいな!」と思うことが増えていきました。
ここでなら自分らしいパン屋ができると確信しました。
1年間お店を開いてみてどうですか?
やっぱり一番は、お客さんの声をダイレクトに聞ける嬉しさがあります。
特に子供たちがお店に入ってきて、「いい匂いする!パン食べたい!」なんて言葉が聞けることが本当に幸せです。
横田で育っていく子供たちにとって、ここでパンを食べたことが思い出のひとつになってくれたらいいなと思っています。
今後の目標について聞かせてください。
一番は地元のリピーターの方を増やしていきたいです。
そのためにもこのお店を焼きたてパンが全身で感じられる空間にしていきたいです。
一方、経営的に難しい部分もあるので、今後は一年間の実績も踏まえた上でいろいろと考え実践していきたいと思っています。
特に人口減少が急速に進む日本の中山間地域で商売をしていくことは、これから誰も経験したことのないことが起こる可能性がある地域で商売をしているということです。
課題は多いとは思いますが、やりがいと他では味わえないドキドキ感も実感しています。
だからこそ町内の方とももっと情報交換をして、みんなで未来の奥出雲を創造していきたいです。
ここでお店を出す意義や役割は大きいと思っています。
佐藤さんお気に入りのスポットを教えてください
県境にはなりますが、吾妻山の景色が好きです。
また、夏の時期に近くのコテージで泊まった際、クワガタと蛍が一緒に見られて驚きました。
最後に一言
少しずつ横田が好きになってきています。そしてこれからさらに好きになっていきそうだと感じています。
出逢いを大切に、これからもパン職人として精進していきますのでよろしくお願い申し上げます。