奥出雲がもっと身近になる!「お試し奥出雲」第4章
こんにちは!
町外マガジンライターの巴(ともえ)です。
現住所が島根県松江市であるわたくし巴が、
1泊2日の暮らし体験プログラム
「お試し奥出雲」を体験してきた話、
第4章です! 今回で最終回です。
いきなり4章に来てしまった! という方は、
よろしければ前の章も読んでみてくださいね。
→「お試し奥出雲」 第1章
→「お試し奥出雲」 第2章
→「お試し奥出雲」 第3章
まずは
そろばんと工芸の館へ行きました。
なんと、ミニそろばんを自分で作ることができる
体験ブースがありました。
体験しなかったけど、すればよかった…。
何を隠そうわたくし、珠算1級、暗算が準1級なのです。
30代になった今でもそろばんで培った計算力は
日常でかなり役立っているので、
そろばんには恩しかないし大好きなんですよね。
ですが、館の受付にいた方から
「そろばんの需要もずいぶん減ってしまって…」
「昔はこの工芸館だけじゃなく、
近所の民家の人たちが総出で
そろばん作りをしていたんですけどね」
というお話を聞いて、少し寂しい気持ちになりました。
しかしデジタルを最大限に使って仕事をしているわたしでさえ、
「そろばんで得た能力は大人になっても役に立つ!」
と思っているので、またそろばんブーム来てほしいですね。
この奥出雲町からそろばんブーム…こないかしら…。
次は奥出雲たたらと刀剣館へ行きました。
この写真は、資料館に鎮座している
ヤマタノオロチをモチーフにしたモニュメントです。
アテンドのI田さんに
「次はどこへ行きましょう…?
たたらと刀剣館、行ってみますか…?」
という感じですすめられたので
正直めちゃくちゃ不安だったのですが、
想像していたより楽しかったです。
多分、わたしが映画「もののけ姫」が
好きだからだと思います。
(エボシが住んでいた「工房集落・タタラ場」は
奥出雲がモデルと言われていますもんね)
こういう体験工具もあって面白かったです。
(写っているのはアテンドのI田さん)
あと、それこそ「もののけ姫」で観た
木の板を足で踏む「たたら」も体験できたのですけど、
勇気がなくてできませんでした…!!!!!
やりたかった…タタラの女たちごっこしたかった…
今度ジブリ好きの友達でも連れて来て、二人でやろうと思います。
約束の時間になったので、
囲炉裏(いろり)サロン「田樂荘(だらくそう)」
こと、白山さんご夫婦のお宅へ伺いました。
「田樂荘って、出雲弁の『だらくそ』から来てるのかな…」
「そもそも囲炉裏サロン…とは…?」
などと謎に思いながら伺ったのですが、
実際に足を踏み入れて、謎が解けました!
一般的に「古民家」というのは
現代風にリノベーションして使う場合が
多いそうなのですが、
なんと白山さんご夫婦は
「昔と同じ暮らしがしてみたい」
という理由で、元の状態をほぼ変えずに暮らしているそう。
何を隠そう、わたくし、
もともと住んでいた実家が築80年以上の
まさに「古民家」だったので、
昔ながらの日本家屋が大好きなのです…!
「日本昔話の世界みたい」とはしゃいでしまいました。
※もちろん奥出雲町はこういう古民家しかない訳ではなく、
近代建築のマンションやアパートもあります。
古民家には住めないわ〜という方はぜひそちらへ。
単に、わたしがこういう日本家屋が大好きというだけです…
ということで、白山さん宅は昔使っていた
囲炉裏をそのまま残して使っているのです。
だから「囲炉裏サロン」なんだ…!!! すごい!
白山さんは元々千葉に住んでいらした方で、
奥さんの里香さんがわたしと同じ松江市出身の方でした。
囲炉裏を囲んで、鉄器であたためた白湯を飲みながら
ほのぼのと色んな話をするのはすごく貴重な体験で、
何より白山さんのお話がとっても面白かったです!
ここで詳しく書くのも野暮なので、
ぜひ実際に白山さんとお話ししてみていただきたいです。
今でも、あの囲炉裏を囲んでお話しした時間がすぐ思い出せます。
本当にまた行きたいです。白湯を飲みながらお話ししたい。
また行きたくなる、ほっとする場所があるっていいですね。
お土産に白山さんから大量のマコモダケをいただいて、
今回の「お試し奥出雲」は終了しました。
(後で家で焼いて食べました。これもおいしかった…)
わたしが奥出雲への移住を考える上で最も心配だったのは、
「知り合いがひとりしかいない土地で、
うまくやっていけるんだろうか?」
「奥出雲に住む人たちとなじめるんだろうか?」
ということでした。
だから、自分で選択できる
「お試し奥出雲の体験コース」は
可能な限り人と交流できる内容を選んだのです。
体験して思ったのは、
「まあ、来てみたら何とかなりそう」
「今まで時間に追われる生活ばかりしてきたけど、
ここでならその圧迫から解放されて、のんびり生きられるかもしれない」
ということでした。
奥出雲町と同じ島根県に住んでいるわたしですら
「時間に圧迫されている」と感じるので、
都市圏の方々は、もっとそう感じているのではないでしょうか。
いきなり移住…はハードルが高いかもしれないけど、
いつも時間に追われて苦しい思いを抱えている人は、
ちょっと奥出雲町へ旅をしに来てほしいです。
もちろん、今回わたしが体験した「お試し奥出雲」もおすすめです。
さて、実はわたくし2019年3月から奥出雲町へ住むことになりました。
この記事が載る頃には、もう奥出雲町民になっていると思います。
ということで「町外」ライターは卒業、ということになります。
もう「町内」の人間になりますからね。
奥出雲マガジンでの記事執筆は今回でいったん終了となりますが、
わたしは引き続きイラストやライターの仕事をしていきますので、
またいつかどこかで、みなさんのお目にかかることがあるかもしれません。
その日まで、ごきげんよう、さようなら。
元町外ライターの巴でした。