奥出雲がもっと身近になる!「お試し奥出雲」第1章
こんにちは、町外マガジンライター巴(ともえ)です。
1泊2日の暮らし体験プログラム
「お試し奥出雲」を体験してきました!
都心部から地方に移住した知人が
「地方移住を考えているなら、何回か現地へ足を運んだほうがいい」
とアドバイスしてくれたので、
暮らし体験に飛びこもう! と思ったわけです。
初日からいきなり道を間違えて5分遅刻してしまいましたが、
1日目アテンドのN村さんがあたたかく迎えて下さいました…!
まずご案内いただいたのは「森田醤油店」さんです!
この日とその翌日、“醤油の木桶制作(修理)イベント”をされていました。
木桶は修理すると100年間は使えるそうです。
実際に現場を見ることは貴重な体験です。
こちらは木桶に巻きつけた竹を、木づちで下げているところ。
底を上側にして、竹を編んで巻きつけ、
その編んだ竹を木づちで叩いて下げる…という工程を繰り返すのだそうです。
作業に入っておられる方々(写真内で桶の上に立っている方)が、
わたしと同年代あるいは遥かに年下の方で驚きました…。
(県内に桶職人はいないので、わざわざ県外から呼ばれたのだそうです)
持ち運び用の木桶を修理するところも見せていただきました。
仕組みは大きいものと同じで、組んだ木の板を竹で編みます。
社長「タガが外れたので修理してもらうんですよ」
わたし「あの周囲を編んでいる竹は、『タガ』っていうんですね。
あっ、“タガが外れる”という言葉って、ここから来てるんですか!」
社長「そうですそうです。『タガが外れて酒を飲みすぎる』のタガです(笑)。
タガが外れるとね、ジャーッと中身が出て行っちゃうんですよ」
わたし「なるほど〜」
小さい木桶の場合、竹をそのまま使うと太すぎるので、
こうやって細く裂くのだそうです。
写真では全くお伝えできませんが、ものすごい速さでした!
森田醤油店さんは、日本ではもう数少ない
国産の大豆と国産の麹で醤油を製造している会社なのだそうです。
いろいろお話を聞かせていただいたのですが、
社長の
「最近は品質じゃなくて、何でも値段だけ見て物を買う時代になっているでしょ。
国産大豆と麹を使っていたら、とても他の醤油みたいな値段で
売ることはできませんし、価格競争ではかないませんよ。
それでも、この作り方で続けていきたいんです」
という言葉が印象的でした。
帰りに横田蔵市で森田醤油店さんのこいくち醤油を購入しました…!
我が家の料理で大活躍しております。
いいものを使って料理を作る、っていいですねえ。
次は、仁多米株式会社さんを見学させていただきました。
この記事を読んでいるあなたも「仁多米(にたまい)」という名前は聞いたことがあるのではないでしょうか?
わたしの住む松江市にもその名が轟くくらい、とっても美味しいお米なんですよ。
案内してくださった方が、こんな話をして下さいました。
「奥出雲町の水田は昼と夜の気温差が高いため、美味しい仁多米が育ちます。
奥出雲町は、町面積の約9割が森林に覆われています。その森林のおかげで、雪解けの花崗岩からミネラルたっぷりの岩清水が湧き出て、仁多米を育みます。
『東の魚沼コシヒカリ、西の仁多米』と言われるほど高評価の良質米なんですよ」
しかし、仁多米が現在のようにブランド化するまではこんな苦労もあったそうです。
「奥出雲にはいいものが沢山あるのですが、
宣伝とかアピールするのが苦手なんですよね。
この仁多米だって今はやっとブランドとして確立してきたけど、
みんな“家で当たり前に食べている米”だったから、
最初はすごいとも何とも思ってなかったんです」
“当たり前すぎて、いいものに気づかない”
“いいものはあるのにアピールが苦手”というのは
島根県全体の話なんだな〜と思いました。
なぜならわたしの住む松江市や、仕事のきっかけで行った益田市(島根県最西端の市)でも同じような話を聞いたからです。
そういった“なかなか気づかれない良いもの”を見てもらうために、
わたしたちライターの仕事があるんですよね。
がんばります!
次に向かったのは、シェアオフィス「みらいと奥出雲」。
古民家を再利用したシェアオフィスだそうで、
新聞記事で拝見していたので、実は来る前から存在を知っていました。
しかし想像していたより、ずっといい雰囲気!
もちろん使うために綺麗にはされているんですが、
“古民家のいいところ”がまるごと残っている感じです。
1階はすでに埋まってしまっていますが、
2階の広いスペースはまだ入居者募集中でした。
奥出雲で起業したいという方はもちろん、
わたしのようなフリーランスの方も使いやすい場所だと思います。
特にフリーランスは部屋でこもって仕事をしがちなので、
ちょっと表に出れば他のオフィスの方と話せる…という環境はいいですね。
さて、「お試し奥出雲」は次回に続きます!
ごきげんよう、さようなら。